2015年4月1日(水)~7日(火) 伊勢丹新宿本店 本館5F ウエストパーク
染色×アート
伊勢丹新宿店の新設スペース、EVENT&GALLERY。このスペースでは、テキスタイルとアート、どちらの文脈からも捉えることができ、かつ質の高い作品を制作している作家に焦点を当て、影響を与えた物や事象、作品の制作で利用している道具などをご紹介し、アートと、素材・伝統としてのテキスタイルの関係性と、その可能性を探る展示会を行います。
第2回は、伝統的な染色方法を用い、現代の象徴とも言える「アイドル」を描く、大竹夏紀。テレビCMへの作品の採用や、アパレル・セレクト・ショップの運営するギャラリーでの展示など、煌びやかな絵柄が注目される彼女ですが、用いる技法は、絹に対してろうけつ染めを行うという、とても伝統的な手法です。
今回は大竹の真骨頂とも言える、絹にろうけつ染めで染色し、更に絵柄部分のみを切り抜いた3メートルを超える作品をメインに展示。また、コレクションに最適な小サイズの染色絵画作品や、Tシャツやポストカードのプロダクトも展示予定です。
現代を象徴するモチーフと伝統技術が融合した、日本のニューアートを、是非ご覧下さい。
ろうけつ染め
模様部分を蝋で防染し、染色する伝統的な染色法。中国では新疆ウイグル自治区ホータン地区・ニヤ県の精絶国遺跡の東漢墓から蝋染の綿布が発見されていることから2~3世紀ごろから、ろうけつ染めの技法があったと見られる。
日本では正倉院宝物に見られるなど、天平時代から見られる伝統的染色技法であり、着物などの反物の染色によく見られる。京都の京友禅でも「蝋纈友禅」がある。